2008-08-03()天気曇り~雨 旅行二日目 長門市~仙崎

さて大半の乗客を乗せたまま(大概は長門市で降りると思っていた)、仙崎に到着。
町の雰囲気が金子みすゞ一色だ。駅のホームにもみすゞの肖像画を伴ったウェルカム看板がある。
仙崎駅のウェルカム看板

到着してまもなく「みすゞ潮彩1号」は「2号」に変わり、急いで仙崎を発車してしまった。
せっかくの観光列車、行きと帰りの間に清掃時間位挟んで欲しいものである。
ウチの息子が散らかした菓子屑そのままだよ、ごめんなさい。

さて仙崎駅構内にはみすゞ関連の売店がある。
叔父が迎えに来てくれるまでには少し時間があったので物色。
娘が何点がみすゞグッズを購入していた。お父さんは駅構内の撮影(笑)

みすゞ潮彩沿線マップ
仙崎駅構内はクジラの絵で賑やかです。
仙崎駅名標。
みすゞの代表作、
「私と小鳥と鈴と」

そうこうしている内に叔父の車が迎えに来てくれた、9年ぶりだ。
益田から100キロ近くあるのにわざわざ来てくれたのだ。
早速叔父の案内で「くじら資料館」に行くことになった。
仙崎の町並みを通過して、一気に青海大橋を渡り、青海島に入る。
島の東端に近い位置にあるくじら資料館、鄙びた漁港の目の前にありいい雰囲気だ。
それにしても人の気配が無い。人口が少ないのか、時間が悪いのか。町の人に全然出くわさない。

資料館向かい、売店の駐車場にライダーらしき人が二人。
この辺りの道路をバイクで走るのはさぞかし気持ち良いだろう(筆者も昔はライダーだった)。
中に入ると小奇麗なロビーでお姉さんたちがお出迎え。
入場券を購入すると、子供達用に折り紙で作った鯨をプレゼントしてくれる。
こういう気配りと言うか配慮は地方ならではだ。都会ではまず無いと言っていい。

資料館のコンセプト自体は、昔行った和歌山県太地の「くじら博物館」によく似ている。
捕鯨の歴史、鯨の生態、鯨漁をする漁船の仕組み、鯨の体のパーツで作られた道具等。
まあ、スケールは和歌山県のそれには及ばないのだが、子供達は楽しめた様で何よりだ。

概ね30分位で資料館を後にする。資料館の前には地元の「鯨祭り」で使用すると思われる、
大きな鯨の模型があった。それを背景に家族で記念写真。
そうそう、ここの住所だが「通」とあるが「かよい」と読むのだそうだ。
ホント、地名と人名は難しいね。

プレゼント用の折り紙。
くじら資料館。
「通くじら祭り」の絵葉書。
資料館前のくじらのオブジェ。
祭りの絵葉書にも写ってますな。
くじら資料館パンフレット

さていよいよ本命の仙崎町内。金子みすゞの街だ。
それにしても天気が悪い、雨が降ったり止んだりの繰り返しだ。雨宿りをする度に時間を食ってしまう。

まずはお決まりの「金子みすゞ記念館」(金子文英堂)へ。入場券を購入し、中に入ろうとするが娘が元気が無い。
聞くと「気持ち悪い」との事。仙崎の駅~くじら資料館~みすゞ記念館と叔父(71)の車の運転で酔ったらしい。
まずは持参の乗り物酔いの薬を飲ませてしばらく安静にすることに。記念館向かいの「錦町商店」で休む。
この店は軽い飲食が出来て、みすゞコレクション(みすゞのオリジナルグッズ)の販売もしているので、時間を稼ぐには好都合だった。
定番の金子みすゞ記念館。
みすゞの生家を再現した物でもある。
みすゞ記念館のパンフレット。
やはり下関も散策しないとね。
休憩した「錦町商店」から見た記念館。
タイムスリップしたようである。

私と息子は暑かったので早速カキ氷を注文。イチゴとメロン(いずれも練乳付き)だ。
カキ氷には関東風と関西風があり、
「関西風」は氷の上からシロップをかける。最初から甘い味を楽しめるよく見かけるスタイル。
「関東風」は器にシロップを入れその上に氷を盛り上げる。
こうすることで、まず氷のみを食べ口の中の粘りなどを潤し、それから甘みを味わうのだ。

ここのカキ氷はまさに関西風。いきなりシロップと練乳が味わえて関東人の我々には新鮮だった。
息子は喉が渇いていたのか暑かったのか、黙々とカキ氷を、そしてペロリと平らげる。
おい息子よ。食べたい時は「食べたい」と言ってもいいんだぞ、遠慮するなよ(笑)

冷房も効いているのでしばらく休むことに。妻と叔父はグッズのコーナーを物色中。
私と息子もカキ氷を食べ終わり、グッズコーナーを見る事に。
店内の半分を占めるグッズコーナーには沢山のみすゞグッズが置かれている。
ここぞとばかりに(←またヲタ買いか?)いや、可愛い奴だけを何点か購入した。
「錦町商店」で購入したみすゞグッズ。
他にも日用品から文具まで幅広いラインナップが揃っている。
右の「じゆうちょう」、子供がいる家には超オススメ。
実用的だし、関東じゃ手に入らないし(通販もあるが送料を考えると赤字)、
五冊も買いました。

後になって気がついたのだが、実は「仙崎カレー」なるものが存在していたらしいのだ。
見落として購入をしなかったことが悔やまれる(益田に行ってから知ったのでもうここに戻ってくる都合は無かった)。

娘の具合もだいぶ良くなったので、いよいよ記念館に入場。
ネットでは紹介しきれない程の膨大な金子みすゞワールド。
感心しながら館内の隅から隅まで堪能し、気分は金子みすゞ博士。今なら何を聞かれても大丈夫だ(笑)
金子みすゞ記念館の観覧券
みすゞの執筆部屋を再現した記念館の二階。
みすゞはここから、前の通りをよく眺めていたそうです。
精巧に復元されていて、時間が止まっているようです。

記念館を出ると叔父が「そろそろ行きますか」と時計を見ると16時半過ぎ。
ここから益田までは1時間以上は確実にかかる。夕食を頂くにはそろそろ向かわないと遅くなってしまう。
地元の人間の言うことを聞いて、叔父の家がある益田に向かう事にした。
この旅行中、仙崎にはもう戻ることは無いのだけれど、機会があればもう一度訪れてみたい街として記憶された。
次回は青海島辺りに一泊して、ゆっくりと古い街並みを散策したいものである。
結局みすゞさんの墓にも行けなかったし、王子山公園にも寄れず、蒲鉾も買い損ねた。
今回は正味2時間強。仙崎を楽しむには少々短かったようである、残念。
カマボコ板で作られたモザイク画です。
「プロジェクトM」と言う活動が行われています。

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